2009年07月27日

The Velvet Underground & Nico

photo
The Velvet Underground & Nico
The Velvet Underground
A&M 1996-05-07
曲名リスト
  1. Sunday Morning
  2. I'm Waiting for the Man
  3. Femme Fatale
  4. Venus in Furs
  5. Run Run Run
  6. All Tomorrow's Parties
  7. Heroin
  8. There She Goes Again
  9. I'll Be Your Mirror
  10. Black Angel's Death Song
  11. European Son

by G-Tools , 2009/07/26

アンディ・ウォーホルは、死とコマーシャルなものを同じ視界に捉えつつ、
常に代謝し「いま」であろうとするニューヨークを表現した現代アーティスト、とされる。
一見華やかなようで、あのマリリン・モンローの表情にはまるで生気が感じられない。
彼女の訃報の直後に製作されたというが、子供心に怖いと思った…。

数あるマリリンの写真の中で、可愛らしい表情のものも沢山あるっていうのに、
何でわざわざあの醒めた笑顔を浮かべる彼女を選んで作品にしたのだろうか。
『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ』を聴いていると、
その理由が、ほんの少しだけどわかるような気がする。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(以下VU)は、特にヨーロッパにおいて、
ミュージシャンズ・ミュージシャンとして今もリスペクトされているらしい。
それを頭に置きつつ、レヴィ=ストロースが「悲しき熱帯」の中で、
ヨーロッパの都市と比較したアメリカの都市についての所感を述べている部分をみると面白い。
(前略)これらの都市は新しく、しかも新しいということから、その存在と正当性を引き出しているとすれば、私は、これらの都市が新しいままに留まらないということを許し難いのである。ヨーロッパの都市にとっては、何世紀も経ていることは昇進を意味するが、アメリカの都市にとっては、年を経るということは転落なのである。なぜならアメリカの都市は、ただ新しく造られただけでなく、それらが──粗雑に──造られたのと同じ迅速さで更新されるようにできているからである。(中略)ヨーロッパの幾つかの都市は、死の中で静かに眠り込んでいる。新世界の幾つかの都市は、慢性の病気に罹ったまま熱に浮かされて生きている。永遠に若いとは言っても少しも健康ではない。
この文章を引いてみて、ぼんやり自分が考えるのは、
欧州のアーティストが一体どのような関心を持ってVUやウォーホルを受け入れたのか、
という点ではあるものの、やはり日本人の目線では捉えきれないんじゃないか…とか、
自分自身の不勉強さばかり見えてきて虚しさも感じたりする。

このバナナのジャケットのTシャツを、
前にテレビでふかわりょうが着ていたのを見た時には正直うへえ、となった。
かわいらしいチェンバロの音色から導かれる#1「Sunday Morning」(歌詞)は、
毒のある彼らの曲の中でも、とりわけ頭にこびりついて離れない。
メロディはとてもポップなのに、ルー・リードの声、詞は沈み込んでいて、
後ろで微かに聞こえるニコのコーラスが被ることで憂鬱さはより増幅される。
いくらかぬるんだような甘美な匂い、でも嗅ぎすぎると頭痛がする感じ。
煙草でいえば「ガラナ」みたいなものなのだろうか。

…気取った言い方をしてみると、マンハッタンは上へ上へ伸び…、
東京タワーよりもさらに高みにあって、マン・オン・ワイヤーまで生み出した。
他方、VUはその界隈にあって「アンダーグラウンド」という言葉を選んだ。
だから何、と言われたらそれ迄ですが…ひとつの風景の中に、
一見いびつなようなものが混在しながらも不思議な調和を成している、
その奇妙な魅力に心が惹きつけられてしまうのかも知れない。

いつも思う。ニコの声は不気味なのに癖になる。
『チェルシー・ガール』は本人は気に入らなかったらしい。
『マーブル・インデックス』…今も怖くて聴けない。
わたしは時々他人の詩の中に自分自身の詩を発見するの、
本当に、偶然に、またはふとしたことから。(80年代のインタビュー、nico iconより)
早逝が惜しまれる…でも婆さまのニコも想像できない。身勝手なもので…。
posted by garni at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | Pop/Rock | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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