2009年11月01日

「沈まぬ太陽」観てきた

「沈まぬ太陽」公式サイト

観てきました。
夜からの時間帯といっても、やはり客層は中高年が多くを占めており、
こうした状況においては相変わらずの…というか、
一部に茶の間で雑談を交わしながらテレビを観る、といった体の人もいたのは、
予想はしていたもののなかなかキツイものがありましたが…。

原作者の山崎豊子氏の強い要望により一本の映画となったため、
上映時間は約3時間20分という長丁場ではありましたが、淀みない展開と、
途中10分の休憩が入ることもあってか、観終わった後でも疲れはありませんでした。
ちなみに休憩時間のBGMは、御巣鷹山事故のご遺族である、
ダイアナ湯川さんによるバイオリン演奏です。

原作は実際の出来事を基にした内容ではあるものの、
恩地のモデルとなった小倉氏を始め、随所に脚色が施されているため、
やはりひとつの映画として接するようにした方がすんなり受け入れられると思います。
もちろん、事故当時の描写等はリアルタイムで触れただけに、
簡単に先入観を追い払うことは難しいですが…。


日航ジャンボ機墜落事故

鑑賞後に、劇中で対立する二人、恩地と行天について考えてみた。
恩地の我が道を行く、実直で明確な生き様に比べ、
行天の人物像は確かに見えづらいように思われる…というのも、
60年代の思い悩む彼が、80年代では一気に悪役へと変容してしまっていたからで、
そうした言及の少ない彼の内面を補う存在として、
三井美樹(松雪泰子)がいるのだとしても、美樹にはわかっていても、
観ている間、こちらの方にはそれがもうひとつ伝わってこなかったりした。
「行天は本当は何がしたいんだ?何を考えてるんだ?」

それでも、牛丼屋で恩地が息子と語り合う映画の中でも重要な場面で、
恩地がいう波に乗り続ける者の苦労を思いやる部分、
あれだけでも恩地と行天の関係が持つバランスが見える気がしたし、
最後の階段での二人のやり取りも、例えば「白い巨塔」における、
財前と里見の間にある空気とは明らかに違い、両者の器の差が示されてもいる。

そのうち、周囲のありようからしか行天の存在は計れないのかもと思えてきた。
悪党としてはシンプルで典型的で、ある意味筋の通った堂本社長(柴俊夫)、
気の毒なくらいに脇を固める小悪党的な役回りの八馬(西村雅彦)、
良心の呵責に苛まれながらも利用され続けた八木(香川照之)や美樹、
何より恩地の存在があって、ようやく行天の輪郭が浮かんでくるような気がする。
主人公的な個性のない曖昧さというか、想像に任された人物だと思う。
行天の人間としての動かしようのないカリスマ性の足りなさ、
それが美樹の支えずにいられない彼の弱さだと解釈するべきなのだろうか?
もう少し、行天が美樹に格好悪い姿を晒すところがあれば…と感じた。

恩地にはケニアの沈まぬ太陽があって、支えてくれる家族もいる。
動物園のライオンも、アフリカに帰れば生き生きとその毛艶も甦るのかも知れない。
恩地はあの組織の中で成功はしなかったけれど、幸せだったと思う。

※ ※ ※

キャスティングは本当に豪華な映画で、贅沢な使い方をしてるなと。
また、以下も参考までに、某掲示板より転載します。
10 名前:名無シネマ@上映中 投稿日:2009/10/29(木) 01:12:33 ID:ymDiFjxk
おもな登場人物・モデル

以下は、登場人物と実在モデルとの対照表である[1]。必ずしもすべてにモデルが存在するわけではない。また、モデルとして複数の意見が存在するものもある。

国民航空
国民航空(国航, NAL)…日本航空(日航, JAL)[2]。
国航関係者
恩地元…小倉寛太郎[3]
行天四郎(恩地の盟友であったが袂を分かつ)…複数の人物をまとめたもので特定のモデルはいない。当時の日航側にあった黒い噂を、物語上で実行する役回りともいえる
八馬忠次(恩地の前任組合委員長)…吉高諄(後に日航常務、空港グランドサービス社長)[4]
権田宏一(恩地と対立する新生労働組合委員長)…渡辺武憲(後に日航名古屋支店長、ジャルエクスプレス社長)
轟鉄也(新生労働組合副委員長)…大島利徳(ジャパン・ツアー・システム副社長)
岩合(新生労働組合の黒幕)…石川芳夫(日本航空開発社長)
岡部貨物部長…岡崎彬(日航部長、全日空第2代社長・岡崎嘉平太の子)
桧山(国航社長)…松尾静麿(日航社長、航空庁初代長官)
小暮(国航社長)…朝田静夫(日航社長、元運輸次官)
堂本信介(国航社長)…高木養根(日航社長、日航初の生え抜き社長)[5]
国見正之(国航会長)…伊藤淳二(日航会長、元鐘紡会長)[6]
海野昇(国航社長)…山地進(日航社長、元総務庁次官[7]、運輸官僚)
三成通男(国航副社長)…利光松男(後に日航社長、小田急電鉄創業者・利光鶴松の長男)
秋月純(国航開発会長)…萩原雄二郎(日本航空開発会長)
永尾(国航常務)…長岡聰夫(日航常務、元大蔵省印刷局長・国際金融局次長)
田丸(国航常務)…安藤光郎(日航常務)
和光(国航監査役)…服部功(日航監査役)
川野(国航秘書課長)…平野聡(後に日航常務、同顧問)

11 名前:名無シネマ@上映中 投稿日:2009/10/29(木) 01:13:53 ID:ymDiFjxk
政官界
利根川(首相)…中曽根康弘
竹丸(副総理)…金丸信[8]
十時(官房長官)…後藤田正晴[9]
道塚(運輸大臣)…三塚博[10]
永田(元首相)…福田赳夫
龍崎一清(利根川のブレーン)…瀬島龍三
青山竹太郎(運輸族の代議士)…糸山英太郎[11]
石黒(運輸省総務課長)…黒野匡彦(後に運輸次官、成田国際空港社長)
井之山(社進党議員)…井上一成
安西富貴(目白の女王)…佐藤昭子
不二(共産党委員長)…不破哲三(共産党委員長)
政党
自由党…自由民主党
社進党…日本社会党
共産党…日本共産党(実名で登場)

12 名前:名無シネマ@上映中 投稿日:2009/10/29(木) 01:14:48 ID:ymDiFjxk
その他・遺族関係
鷹名(日本新聞記者)…高尾健博(日本経済新聞編集委員)
小野寺(国際総合開発会長)…小佐野賢治(国際興業会長)
三島(東京工商会議所会頭)…五島昇(東京商工会議所会頭、東京急行電鉄会長)
永井藤夫(レジャーランド社長)…澤田秀雄(エイチ・アイ・エス会長)
新日本空輸(新日空)…全日本空輸(全日空)
極東国内航空…東亜国内航空(日本エアシステムのかつての社名。現在は、日本航空インターナショナルと合併)
日本産業銀行…日本興業銀行
ボーイング…ボーイング(実名で登場)
関西紡績…鐘紡
ニューヨークのグランドホテル…エセックスハウス
おすたか会…8・12連絡会(日航機事故被災者家族の会)
国民航空123便墜落事故の生存者・犠牲者及びその遺族…実際の日本航空123便墜落事故における関係者の多くが実名で登場する。
兵庫(ナイロビ在住・獣医)…神戸俊平


【参考】沈まぬ太陽
【参考】渡辺謙「沈まぬ太陽」初日で号泣、そして追悼
【参考】JAL123 Forever
【参考】日本航空123便墜落事故・落合由美さんの証言
posted by garni at 02:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画/ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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