「寄生獣」は、簡単にレビューを済ませることはできない。
特に後半の展開には、重要なテーマがいくつも出てくるので…
田宮良子(田村玲子)は知能・強さもさることながら、
寄生生物の中では相当異質な存在だった。
人間をまず食料ととらえたのは他のパラサイトと同様だが
殆どの「仲間」が非常に合理的な、
折り合いのみを考えていたであろうことに対して
人間に「純粋な興味としての」強い関心を持ちつつ、
また「愛」に似た感情までも獲得しかけていた彼女。
ミギーは「心に余裕(ヒマ)のあることが人間の最大の取り柄」
と断言するに至ったが、脳に寄生した「仲間」の中ではやはり、
田宮良子が最重要のキャラクターだったのは間違いない。
新一が、ミギーすらハッとさせるような冷徹さを持ったのは…
ミギーの体の30%が彼の心に影響したからなのか?
「既に母ではなくなった母」と殺し合ったという、
この上ない残酷な事実が彼を変えたのか?
田宮良子の死で、新一はその呪縛から解き放たれた。
寄生生物によって負わされた大きな傷が、
別の寄生生物によって癒された、というのはすごく重要です
これは、彼女の考えていた「共生」のひとつだったのでしょうか。
もし、田宮良子がパラサイトを統率する中心的存在だったら…
また別の物語になっていたかもしれません。
【参考】寄生獣 - Wikipedia (ja)
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